電車の座席に一喜一憂するほど純粋な心を、今の僕は持ち合わせていなかった

 

 
今日は祝日、日曜日。
 
朝、目覚め、今日は良い天気だと思い、仕事を始める。
 
平日は事務所に入り浸っているのだから、たまには喫茶店で悠々と煙草でも吹かしながら仕事をするのも良かろう。
 
 
 
普段の業務はWEBメディアの運営だ。
 
僕はWEBサイトをあれこれするのが好きだ。
 
デザイン・企画・ライティング・広告・解析・リサーチ・営業・マネジメント、どれも一丁前とは言い難いが、それでもこの仕事をこれからも続けていきたいと思う。
 
 
 
現在、仕事は分業されており、コンテンツ部門と広告部門の2つ。
自分の管轄はサイト収益化がメインであり、また全体の管理である。
 
コンテンツに関して、自分は本質の2割程度しか理解していない、が、収益化は日々切実な課題となっている。
 
 
 
言って仕舞えば、僕の仕事は野球でいうバッターのようなものだ。
 
求められるのは常に安打を打ち続ける健全さと、ホームランを打つ下準備を着々と進める強かさである。
 
 
 
悩ましいのはユーザー離れと広告収益化の逆転現象が起きていることだ(ユーザー減少・売上上昇)。
 
目先は良いがこの先を考えればメディアの衰退はほぼ確実である。
 
この現状を打開するため、僕は今、無い脳みそをコネコネしている。
 
 
 
そして話は祝日である今日に戻る。
 
今、僕は新サイトの企画を任されている。
 
 
 
 
Fotoliaの素材集(そろそろクレジットの期限が切れるメールが来た)を見ながらあーでもこないこーでもない、
 
 
と云々呻きながら、
 
 
時にはニヤニヤしヘラヘラと薄ら笑いを漏らしながらコンセプト・およびデザイン・レイアウトを決めかねている。
 
 
 
 
そう、決めかねているのだ。
 
 
 
 
なぜなら、市場・競合調査及びユーザーリサーチもまだロクに済んでおらず、
 
 
言うなれば広告主の商材すらまともに理解せずサービス・プランも知らないのだ。
 
 
 
お分りいただけただろうか。
 
 
 
 
これはかなり詰んでいる。
 
 
危機感の欠如。
 
 
敢えて言えば締め切りがまだそう近くないという優しさ。
 
 
 
暑い。
それだけが僕の脳を支配している。
暑い。。
暑いよお。。。
 
 
 
気が狂った僕は転職活動中の友人を呼び出し、ショッピングモールへ繰り出す。
 
まずは見た目から気分を変えるという人生ビギナーっぷりを発揮し、意気揚々と三井アウトレットパークに到着するのである。
 
 
 
しかし、欲しいものが、特にない。
そのうち、付き合わされた友人までも同じことを言い出す。
「欲しいものが、わからない」
それな。
 
 
 
とりあえずこの前紛失し行方知らずになっていた水泳キャップを購入。
 
買い物終了。
 
こんなど田舎まで来て買ったのが水泳キャップだけ???
 
もうダメだ今日は帰って寝よう。。
 
そんなことを考えてながらポケモンGOを起動しバスに乗り込むと
 
 
 

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カビゴンきたよwwwwwwwwwwwww
 
ここで現れるとはwwwwおおおwwwwwwww
 
電車で思わず大声出しちゃったよwww破壊光線覚えてるwwwwww
 
 
 
しかし
 
さらに衝撃的なたった一つの事実は、
 
仕事は1mmも進んでいなかったのである。
 
カビゴンは世界を特に変えることはできなかった。
 
 
 
帰り道の電車。
 
長い電車を3回も乗り継ぎ、見慣れた風景が目に飛び込んでくる。
 
もう日も暮れたというのに、この景色と車内アナウンスだけは脳裏に焼き付いているものだから、不思議なものである。
 
ついに最寄駅に着く…すると何やら騒がしい子供の声が聞こえてくる。
 
混雑もしていないのに2人の子供が我先にとキャッキャ言いながら優先席に駆け寄り、慌ただしく席に着く。
 
それを窘めるかのように親御さんがゆっくりとやってきて、二人の頭を優しく撫でる。
 
微笑ましい。
 
 
ただ、電車の座席に一喜一憂するほど純粋な心を、今の僕は持ち合わせていない。
 
 
 
 
お風呂入ってもう一踏ん張りしようっと。