付き合いの長い代理店と行き着いた一つの結論は純広告-メディアと代理店と広告主

 

メディアと代理店と広告主の関係性について、
メディア視点で考えを整理。

悩んでいるサイト運営者の一つの妥結点になればなと。

結論としては純広告(月極広告)の提携になりますが、
その結論に至る過程や方法に関しても見てもらえればと。

 

収益構造はバランスよくしておきたいという願望

運営しているサイトは、もう数年は続いている息の長いニュース形式のメディア。


毎日せっせと更新して(アドネットワーク面)、それ以外にスポットでお悩み解決系の記事を追加(アフィリエイト面)することで収益を得る仕組み。

 

収益構造としては
アドネットワーク・アフィリエイト報酬を大体50%前後で営んでいるわけだけど、もちろんどちらの広告にもメリットとデメリットがある。

 

メリットデメリットに関しては以下のとおり。

 

アドネットワークメリット@メディア視点:
掲載箇所のノウハウ+PV数確保ができれば収益の底上げが可能。アフィリエイトのように収益の増減に振り回されにくい。


アドネットワークデメリット@メディア視点:
CPC/CPMに関してイニシアチブがない。SSP・代理店の関係性がかなり重要。

 

アフィリエイトメリット@メディア視点:
PV数に限らず、獲得すれば成果になる。メディアが抱えているユーザーとマッチする案件を発見・提携できれば、抱えているユーザーが見込み客という無双状態になれる。


アフィリエイトデメリット@メディア視点:
PVが増えても必ずしも成果が上がるわけではない。一部プログラムは承認・非承認の闇が深い。獲得が取れなくなると、「アドネットワーク貼っておけばよかった」みたいな保守的な思想に陥り病む。

 

落ち着きのないアフィリエイト収益

特にアフィリエイト部分はアップダウンが激しい。


アフィリエイトが好調だと跳ねるし、逆も然り。

 

収益の底上げをしたいからアドネットワーク領域を確保する(PV増施策)けど、爆発的には伸びにくい。


メディアチームの中で「どっちに注力していこうか」みたいな議論と、悶々とした日々を繰り返す。

アフィなのか、アドネなのか。


メディアチームの中で思案に耽っていると、毎年2月〜3月は広告主の予算調整などでアドネットワークに明らかに不審な動きが見えたりする。


毎日管理画面とにらめっこをして、電話したりチャットワークやLINEで連絡取り合って押し問答。

 

もうグリップ仕切れないぞコレ…
どうする?

 

と、悩んでいたところで提案されてとても嬉しかったのは、純広告。

 

CPM/CVRの"不毛な問題"に対する核心的なアンサーと言える、そう感じさせられました。


※代理店さんは見込み顧客の多そうな媒体さんにどんどん月極広告提案してあげると喜ばれますと思いますよ!


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メディアと代理店の確執


代理店「メディアさんの収益を最大化しますよ!」
メディア「ガンガンリードとってきますよ!」

 

お互いイケイケなムードならとても良いですが。

 

日銭・予算消化・CVR・インプ・掲載順位…


日々数字に追われるWEB担当者は画面の向こう側の真意になかなか辿り着けません。

 

両者の違いは気付きにくいかもしれないけれど、
代理店とメディアって深層心理は全く別物で、
代理店=>どんどん領地(媒体枠)を配下に置きたい
メディア=>自分が運営しているサイトの収益を効率化したい

ココには大きな溝がある。

 

関係性も対等なら良いが、承認率/CPMなどで疑心暗鬼になると、亀裂も生じる。


代理店の立場が強い:「もっと予算投じて拡大するなら特単だすよ?」
メディアが強い:「条件悪いなら剥がすぞオラ」

 

…不毛。

ユーザーはどこいった…

 

本題に戻りますが、ここで純広告の登場

純広告って?

成果報酬でもクリック保証でもない、置いておくだけで成果発生になる広告。

 

※前提としてそれなりのインプレッションが必要になります。

純広告のメリットとデメリットは?

 

純広告のメリット@メディア視点:
掲載期間は広告で悩まなくなる。コンテンツ制作に全力を注ぐことができる。


純広告のデメリット@メディア視点:
掲載期間は広告が固定になる(剥がせない・変えられない・移動できない)。

 

メディア視点としてメリットに関して、コンテンツ制作に集中できるのはすごくメリットが大きい。

 

純広になったところで、広告主は
アフィリエイトなら成果測定しないといけないし、
アドネットワークならDSP運営に皺寄せが行く。

 

ただ、代理店さんはインプレッションを期間確保できるので色々試せる機会を得られる。

 

剥がす・剥がされるという不毛な争いの終着点になりえると僕は思っています。

 

キーワード単位の熾烈な争いから脱する切り口になるのではないでしょうか。
マルチデバイス時代の今、クロスデバイスで計測されない・電話CVが計測できない、といった悩みもなくなる。

 

メディア視点のデメリットに関して、広告が固定になるという問題がある。
ここはメディア側は腹を括っても良いのでは。

 

 

実際に数週間純広告でやってみて

先方としては新しい広告のテストができる媒体を探していて提案をしてくれたそうです。

結果としては純広予算以上の成果は残せず申し訳ない気持ちになりましたが…。

 

平等院「固定費もらったのにあんまり取れずスンマセン」

代理店「まあテストも兼ねてたし媒体との相性もありますよw」

平等院「成果報酬でやれたら良いんですが…難しいですね」

代理店「取れなかったら剥がしちゃえって感じっすか?」

平等院「…いえ、御社にデメリットのない形で展開できれば良いと思ったのですが」

代理店「そうですね、それメッチャ嬉しいっす!」

 

一瞬空気が凍った。笑

 

実際、その時にわかった、代理店さんの心情。

というより、代理店は広告を剥がされるかどうか毎日気が気でないという心情を知り、信頼関係を気付くのってすごく大切なんだなと思うこの頃。


代理店さんは広告主にインプレッションを提供できなければ話が始まらないし、獲得がなければ信頼を失う。
競合代理店がちょっと良い条件だからといって剥がされてはたまったものではないんです。

 

純広でお互い縛られてるくらいが、
メディアを第点の意外とちょうど良い関係なのかな、と。

 

アドネットワークもアフィリエイトも、
気軽に始められて、稼いでいる人はガンガン稼いでいるようですが、
規模が大きくなったらどちらからともなく『「純広告」始めませんか?』
と言える関係になっているといいですね。

 

2-3年もやりとりがある関係なら是非一度お酒でも交えながら話してみてはいかがでしょうか。

「アフィエイトもアドネットワークも、不毛だと思うんですよね」とか言って。

The End